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風見鶏の寝言020

桃源郷ユートピア



桃源郷」と聞けば、通常は陶淵明の『桃花源記』を思い出すだろう

ユートピア」と聞けば、トマス=モアの『ユートピア』・アトランティスが出てくるのではないか

しかし、どちらも概念的には「理想郷」とまとめられ、現実には存在しない場所(UTOPIAも、不存在の国という意味である)という共通概念であるかに見えるが、どうも中国方面での「桃源郷」と、欧州方面の「ユートピア」には違いがあるような気がしてならない


桃源郷」は、


・一般に開かれていない

・内部は食物や水分が豊富にある

・みな仕事をしていない



一方、「ユートピア」は、


・誰でも場所さえ知っていれば行けるし、周辺諸国と貿易をしている

・食物や資源は住民の農耕によって生産するもの

・みなが極めて勤勉禁欲的に仕事をしている



上述の特徴は、トマス=モアの後で登場するフランシス=ベーコンの『ニュー・アトランティス」』でも大筋共通していると言えよう

そもそも「ユートピア」思想は、これを具体化せんとする意欲が、かの有名なエンゲルス『空想から科学へ』の発想に至る(空想=ユートピア、科学=社会主義経済)ため、社会主義思想の根幹部分に大きく関連しているものであり、理想でありつつ、その基盤には現実世界で実現させたいというベクトルが働いているように見える

この傾向は最初からなのか…

というわけで、ユートピア思想の起源、プラトンの『国家論』のさらにベースになっているプラトンの『ティマイオス』『クリティアス』に当たってみた

結果、残念ながら本来これらの書籍はプラトンを含めた4賢者が会話する形式で進む構成で、プラトン以外の話者3人の名前を冠して3巻本として作られる予定が、3巻目の方向性がギリシア批判になりかねないためか、未刊のまま終わっており、プラトンの描く理想郷の人々が勤勉禁欲的に働く人々なのかは確認できない
しかし、背景にギリシアがある点は、明らかに「現実世界の」理想を語ろうとしていると思われる

すると、これに対して、もしや中国の「桃源郷」は、どちらかというと「死後の」理想世界のイメージなのか?

いずれ、東西の「理想郷」思想を研究する論文に出会えたら、自己検証してみたい箇所である
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