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風見鶏の寝言078

ウクライナとユーゴ」




2014年上旬以来のウクライナでの動乱は、大きく2つの局面がある。

1,ウクライナ最南部のクリミア地区・セヴァストーポリ市
独立宣言
→ロシア編入の住民投票可決
→ロシアへ編入要請
→ロシア側受諾
クリミアとロシアでの編入を合意する国家間条約締結



2,ウクライナ最東部のドネツィク州、ハルキウ州、ルハーンシク州
独立を目指すロシア系住民の動乱



これらの動きが生じた背景に何があったかについては、この際横に置こうと思う。

様々な情報が飛び交い、あるいは秘匿され、日本にいるだけでは到底その全貌を正確に知ることができるとは言えない状況であり、事実と事実でない情報の判別すらままならない。

また、クリミアとロシアが締結した条約とやらも、有効なのか無効なのか議論になりうる。

そこで、ここに至るまでの経緯について一切を捨象し、次の2つに絞っておく。

1:国の一地方公共団体の議会は、当該地方が国からの独立を宣言する権限があるか否か

2:ユーゴスラビアの解体の場合と比べると、どういう道がありそうか?


1に関しては、これを権限があるということはなかなか難しいと思われる。

少なくとも自国内の地方が独立することを容認すると明記する憲法は存在しない。

緩やかな連邦制をとるものですら、地方の独立権を明記する憲法は見たことがない。

すると、一地方が当該地方の議会決議で独立宣言を採択することができるかどうかは、条文の解釈を要する問題となり、クリアにはなっていないといえる。



では、独立までどうこぎ着きうるか?が2である。

2に関しては、ユーゴスラビアの解体時の成り行きが参考になりうる。

ユーゴスラビアが、セルビア・モンテネグロ・コッソヴォ・マケドニア等になったときはどうだったか。

モンテネグロでは、紛争の後、以下のような道を辿った

通貨を別にする・関税を別に設定する・軍事指揮系統を別にする・外交機関を別にする

緩やかな共同国家化

EUが独立に関するモンテネグロでの国民投票の実施を認容し、その可決に必要な条件を示す

EUの提示した条件をクリアして、独立を宣言



なお、ウクライナはEUの加盟国ではない

しかし、ユーゴスラビアも加盟国ではなかったし現在でもまだ(スロベニア・クロアチアとなった地区を除き)加盟していない

すると、ウクライナの場合でも今後もEUが強く関与することは予想される。



上のような先例を参考にするならば、クリミアにせよ、東部地区にせよ、目指す独立への戦略が立ちそうな気がする。

まず、独立の気概が一過性でないことをアピールし続ける必要がある

次に、通貨・関税・機関の独自設計を試みる

ユーゴスラビアの場合は連邦国家だったため、ウクライナの方が独立への道は険しくなりそうである。

しかし、EUを頷かせるためには、少なくともユーゴスラビアが通った轍は通っておく方がよいだろう。

それらが成し遂げられたとき、今度はEUの姿勢が先例と矛盾するかどうかが注目されることになろうか。
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