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風見鶏の寝言097

「公私混同」



「公私混同」という言葉は、世間に広く知られている。

しかし、意外とその正確な定義は人によってニュアンスが違っている。

なぜか。

その原因と思われるものは、手元の辞書をちょっと調べてみればわかるようである。

どうやら、公私混同という言葉は、四字熟語として国レベルでの認定がなされていない。

つまり、国語辞典に「公私混同」という単語として独立した項目はないみたいなのである。
(※ちなみに、筆者初耳でした。なお調べてみた辞書:新明解国語辞典・明鏡国語辞典・大辞泉)

そこで、まことに勝手ながら「公私混同」の定義を考えてみたい

例1:

中小企業の社長が、会社資金を、私的な遊興費に流用する場合



これはよく知られている例ではなかろうか。

いわゆる横領であって、重い犯罪行為であり、頻繁に刑事事件になっている。

資金が会社に帰属するものであるという認識が著しく欠けている類型である。


例2:

仕事場の電話で、長々と恋人に電話をかける場合



これはパソコンや携帯電話の普及以前、よく言われた。

会社から認められている会社設備(電話)の使用権限を、勝手に踏み超えているという類型である。

こっちは、極めて厳密に言えば、その電話を使ってるために会社が正当な顧客からの電話を受けることを妨害している点において、犯罪が成立するかもしれないが、大抵あまり悪質とは思われていないし、よほど酷くない限り立件されたことは聞いたことがない


上の2つの例は、いずれも自分が所属している何らかの団体(会社・組合・個人事業所・MPO等)のために行う行為(業務)と、それ以外(一個人)としての行為との区別が確立できていない状況を指す。

要するに、仕事と仕事以外との区別ができていない場合である。

つまり、「公私混同」の「公」とは仕事、「私」とはプライベートを指すのであって、公務員と私企業会社員の区別ではない。


ならば、次のような場合は「公私混同」か?

例3:

ある個人投資信託を扱う信託銀行の社員Aが、業務として顧客に販売している個人投資信託の目玉商品があるとする。
これはこの信託銀行が力を入れている商品で、自社内で入念に受益率のシミュレーション予測をしており、銀行預金よりも遙かに高利率で運用できるとパンフで謳っている。
社員Aは、この商品のパンフに載っている受益率の参考データが、実はシミュレーション予測データの中で、最も楽観的な見込の場合を表示していることを知っていたが、算出方法に法規違反はないため顧客にはそのことはわざわざ伝えない。
そのような状況下で、社員Aの妻Bが、B自身の収入の一部を当該商品に投資して、運用したいとAに相談したとき、Aがパンフのデータほど上手くは利益は上がらないことについて何も注意をせずに、投資を勧めた場合



これは、上の2つとは異なり、全く犯罪行為にはならない。

かみ砕いて言えば、仕事モードと、家庭内モードの切替ができなくなっている、という状況である。

この状況は、一般には、仕事中毒とか「社畜化」という言葉に暗に含まれているのかもしれない。
※「社畜」の典型例については、こちらの記事「風見鶏の寝言082」

しかし、上の「仕事と仕事以外との区別ができていない場合」という定義ならば、この場合も仕事と、それ以外の中でも特に家庭との区別ができていない場合とも、言えるのではないか。

もし、まだ世間一般にこのような状況が「公私混同」と認識されていないのであれば、例3のような事例も加えてみてはいかがだろうか。
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